2021年度 介護食士准指導員夏季研修会をオンライン開催しました

2021年8月30日(月)に介護食士准指導員夏季研修会を開催しました。世の中の新型コロナウイルス蔓延のため、例年の施設校を使った研修会ではなく、オンライン配信による講義という形を取りました。

日本全国の22校から49人が参加し、講義を通して知識と技術のさらなる研鑽に励みました。

オンライン配信を行った会場
オンライン配信を行った部屋

1. 会長挨拶

全国調理職業訓練協会会長 遠山巍(群馬調理師専門学校 校長) より挨拶

2. 介護食士講座の進め方

介護食士事業推進委員会メンバーである荻原英子先生(香川調理製菓専門学校教員)により、介護食士講座の進め方について講演しました。

全国調理職業訓練協会発足の歴史、「介護食士」養成講座の必要性、この講座では「知識・技術・技能」を身につけることが大切であることなどを説明しました。最後に、今後の取り組みとして、1級のテキストを作成すること、資格取得者のデジタル化に取り組むことを挙げました。

3. 特別講演

わらうかど代表 金田さちこ先生の講演

金田先生は、食に係る仕事から食に興味を持ち、調理師、食育指導士、介護福祉士、そして本協会の介護食士の資格も取得しています。現在は「わらうかど」というシニア向けアクティブティで企画・運営を行っています。

高齢者施設の種類と現状について説明し、「介護はチームワーク」である、つまり、介護福祉士、医者、看護師、ケアマネジャー、理学療養し、栄養士、介護食士、調理師、地域の人、ボランティアなど多くの人が関わっていると述べています。その中で、介護食士は高齢者の「自立」「支え」に必要と説いています。

4. 介護食のテクスチャーについて

介護食士事業推進委員会メンバーである吉田奈美先生(新潟調理師専門学校副校長)が講演しました。

介護食の始まりは小田原市の「潤生園」であること、嚥下のステップを動画で説明しました。さらに今どきの介護食として、市販されている介護食が凍結含浸法で作られており、見た目も介護食には大切であること、調理場で市販酵素を使えば軟らかい介護食が作れる例を紹介しました。

5. 介護食士2・3級試験について

介護食士事業推進委員会メンバーである宮澤貞子先生(女子栄養大学生涯学習講師)より、試験実施の注意点について説明しました。

6. 委員長挨拶

介護食士事業推進委員会 青池浩生委員長(富山調理製菓専門学校理事長)より挨拶をしました。

後記

今回のライブ配信についてアンケートを取ったところ、総合的に不都合はなくスムーズに行われたことがかわりました。「特別講演」について、7割の受講者が興味ある内容であったと回答を得ました。

「介護食のテクスチャーについて」も8割の受講者が、よく理解できたと回答を得ました。動画を利用した資料の提供も考える必要があると感じました。

初めてのオンライン配信での開催で不慣れな点もありましたが、多くの受講者に参加頂き無事に終えることができました。